こんにちは、二人三脚のホームページ制作会社、ニゴロデザインの高橋です。
村上春樹と角川春樹と村上龍の違いも分からないような、文学には興味が無い自分です。
最近、文章・文体などをプログラムで自動生成したいと思い、ネットで文章構造なんかを調べていたところ、村上春樹の存在に興味を持ちました。(ちょっとだけ)
ネットで村上春樹を検索すると、
「村上春樹 文体」
「村上春樹 真似」
「村上春樹 嫌い」
などの連想キーワードが出てきます。
村上春樹って文体が独特で、好き嫌いが大きく分かれるタイプの作家なんですね。たぶん。
さらに、
「村上春樹風に語るスレジェネレーター」とか「やれやれ系」などの連想キーワードも出てきました。
初めて聞く言葉でしたが、なんだか面白そうです。やれやれ系って何?ジョジョ?みたいな。
もう少し詳しく調べたくなりました。
誰かが引用してくれた村上春樹の文章を読むと、なんとなく村上春樹の雰囲気が分かりました
誰かが引用している村上春樹の文章を、さらに引用してみます。
彼女はビールを飲んだ。僕もビールを飲んだ。
「羊は嫌い?」と彼女が訊ねた。
「羊は好きだよ」と僕は言った。
ふむ。
「孤独が好きなの?」と彼女は頬杖をついて言った。「一人で旅行して、一人でごはん食べて、授業のときはひとりだけぽつんと離れて座っているのが好きなの?」
「孤独が好きな人間なんていないさ。無理に友だちを作らないだけだよ。そんなことしたってがっかりするだけだもの」と僕は言った。
彼女はサングラスのつるを口にくわえ、もそもそした声で「『孤独な人間なんていない。失望するのが嫌なだけだ』」と言った。「もしあなたが自叙伝を書くことになったらそのときはその科白使えるわよ」
「ありがとう」と僕は言った。
ふむ。
「あなたとこの前会った日の夜に彼と会って話したの。そして別れたの」と緑は言った。
「君のこと大好きだよ」と僕は言った。「こころから好きだよ。もう二度と放したくないと思う。でもどうしようもないんだよ。今は身うごきがとれないんだ」
「そのひとのことで?」
僕は肯いた。
「ねえ、教えて。その人と寝たことあるの?」
「一年前に一度だけね」
「それから会わなかったの?」
「二回会ったよ。でもやってない」と僕は言った。
「それはどうしてなの?彼女はあなたのこと好きじゃないの?」
「僕にはなんとも言えない」と僕は言った。
ふむふむ。
なんなんでしょうか、これは。
自然にこういう文体が出るんだろうか
村上春樹が小説を書くと、自然とこういう文体になってしまうのか、意識して書いているのか、どうなんだろう?と思いました。
たとえば、村上春樹がブログを書いたら、あの文体っぽくなるんだろうか・・・とか、上司に怒られるときの言い訳を村上春樹が頭でシミュレーションしたら「上司は言った」とか言うのか?・・・など、くだらないことが頭に思い浮かびます。
でも、なんだかいいですね、「文体=その人」っていう感じが。
村上春樹から離れますが、自分が好んで読んでいるいくつかのブログも、それぞれに型みたいなものを持っていて、それぞれ個性があります。
挑発的なブログを書いている人は、いつも挑発的な内容の記事ですし、いつも真摯な態度で書いている人であれば、いつも内容は落ち着いています。
このブロガーの人たちも、頭に浮かんだことをスルスルっと書けているのかな?言い回しや言葉使いも自然と出ているのかな?と聞いてみたくなります。
もし、自分が頭の中にある考えを文章にするとき、スラスラ~っと出るようになったら、ブログの更新も、メルマガの発行も、ウェブサイトの文章作成も、今よりもスムーズにできるのかもしれません。
できれば、そうなりたいです。
頭に浮かんだことを、どんどん文章化できたら、新しい世界を見ることができそうです。
文章って「書けば書くほど上達する」と戸田さんというライターの方が言ってます。
書けば書くほど上達すると言われると、それが支えになって続けることができます。
見よう見まねでむりやり脳内春樹変換
「村上春樹風ジェネレーター」が面白そうだったので、アマゾンで村上春樹の本を注文するまでを、村上春樹のことを何も知らない自分が、それっぽく書けるかチャレンジしてみました。(内容は8割創作です)
「村上春樹って面白いのかな」僕はオーガーニック・フードの善し悪しを品定めするように、アマゾンの画面にずらりと並んだ村上春樹を見ながら言った。
「興味があるの?村上春樹のこと」と妻が言った。
「興味がないわけじゃないけど」
「読む時間なんかないものね。本なんか買っても」
そう。村上春樹を取り寄せたところで、本棚に置かれたままになることを僕は知っていた。「でも、ほら、あの本は?」と妻が言った。
「本?」
「半沢直樹の」
「ああ。ロスジェネの逆襲ね」
「あの本は読めたじゃない」
「確かに。問題は時間じゃないね」と僕は言った。
「ロスジェネはどうして読めたの?」
僕はにやりと笑い返事はしなかった。ただミーハーなだけだと妻も僕も気づいていたが、互いにそれを口に出すことはなかった。文学の世界でなら、村上春樹はじゅうぶんにミーハーなんだろうと思ったが、今の時点では自分にとって村上春樹はどうでもいい、そういう存在だった。「他のものならすぐに買うのに」と妻が言った。
「他のもの?」
「コンピューターの周辺機器なら使うか使わないか分からなくても、いつもすぐに買うじゃない」
「やれやれ」と僕は言った。僕はモニターに顔を向けると、一番初めに検索されていた村上春樹の文庫本をショッピング・カートに入れ、ワンクリックで決済を済ませた。確かに今買うことも、後で買うことも同じだと僕は思った。
うーん、難しい。とりあえず、村上春樹の短編集を注文しました。
明日届きます。