こんにちは、二人三脚のホームページ制作会社、ニゴロデザインの高橋です。
これまでの人生で何度か、「あのとき○○をやったことが、今につながっているんだな・・・」と実感したことがあります。
今から6~7年前、自分とスタッフが食べるぐらいの仕事があることを見越して、法人化しました。会社をスタートして1年ほど経ったころ、関わっていた業務の状況が変わり、仕事が激減しました。
そうなることを想定していなかったので、毎月赤字が続き、全てがマイナスに積み重なっていきます。
経営者としての無能さと、自分の無力さを感じたものでした。大好きなプログラムを作ることもできません。
「なんとかしなきゃ・・・」
仕事を求め、東京に経費を使って不得意な営業に行っても無駄になることが多かったです。仕事が決まらず、帰りの上越新幹線で長いトンネルを通過しているとき、窓に映るさえない顔を見ると、心から悲しくなります。
失意のまま会社に戻り、今後の予定をみても仕事量は何も変わっていません。「これは、ほんとにダメかもね」と、あらためて状況の悪さを再確認しました。
そんなとき、仕事のアイディアを一緒に考えていた東京の友だちから、
「そういえば、○○さん高橋君に会いたがってたよ。なんか、○○さんが社長就任したとき、高橋君から花をもらって嬉しかったって言ってたよ。今度東京来るときに連絡してくれって」
という話がありました。
その話の十年ぐらい前、以前お世話になった知り合いが、とある会社の社長になったのをネットで知って、花キューピットでお祝いの花を贈ったことがあったんです。自分でも忘れていました。
それからしばらくして、その○○さんと会い、食事をしながら、お互いの近況や会社の状況などを話しました。
高橋「今、仕事が全然ないんですよ」
○○さん「ええっ!それは大変じゃないですか!今ちょうどお願いできそうなタイトルがありますから、担当者から連絡させますよ」
高橋「えっ、ありがとうございます!」
腰が抜けそうになりました。その後すぐに仕事をいただき、支払い条件も悪くなく、なんとか会社が生き延びることができました。
○○さんと、その会社には今もお世話になっており、本当にありがたいです。
『たまたま社長就任を知って、そのときに花を贈ってなかったら、こんなふうにつながらなかったかもな…』
花を贈った当時は、純粋にお祝いの気持ちで贈ったのですが、十年後、その行動に助けられた形になりました。
ピンチになると、焦りと不安で自分のことしか考えられなくなります。気持ちにゆとりがないと、周りに目を向けることができません。
気持ちに余白を空けておくことの大切さを実感した出来事です。
お金が大変なのは今も変わらないですけども…。