二人三脚のホームページ制作会社、ニゴロデザインの高橋です。
2005年頃に関わったソフト開発の現場で、強く印象に残っている言葉があります。「いいクルマはブレーキがいい」という言葉です。当時、10人ぐらいの開発チームでゲームを作っていたのですが、そのときのプロデューサーの一言でした。
もの作りをする仕事は楽しいので、100点どころか120点を目指して取り組んでしまうことがあります。それは悪いことではないのですが、みんなが盛り上がって過剰に内容を詰め込もうとしてしまうと、スケジュールが延びたり、詰め込みすぎてバランスを崩したりします。
そこで大事なのは、盛り上がっているチーム全体に水を差さずに、ストップをかけられる人の存在です。そのプロデューサーがそういうタイプの方でした。
「高橋さん、無理なときは無理って言っていいですからね。スケジュールが間に合わなかったり、ゲームバランスが崩れたら、それこそ良くないですから。何より、プログラマーの皆さんが無理して体調を崩さないようにしてください」
頑張りたい開発陣と、きっちりスケジュール通りに進行させたりプロデューサーがいた、良いチームだったと思います。スケジュール通り発売し、続編にもつながったソフトでした。
今は自分がリーダーで物事を進めることが多いのですが、自分自身でブレーキをかけられるようにしないと、あれもこれもと暴走してしまうので、「いいクルマはブレーキがいい」という言葉を頭に入れつつ制作をしています。