こんにちは、二人三脚のホームページ制作会社、ニゴロデザインの高橋です。
朝晩が寒くなってきて、毛布の暖かさが絶妙に心地いいですね。
先日の話(9月14日)の話になりますが、酒田経営同友会(酒田市の経営者が集まる会)の会合があり、出席しました。
今回は、石巻から「石巻焼そば」を作っている島金商店の島社長においで頂いての講演でした。
石巻焼そばについての知識はあまりないまま、お話を伺いましたが、会合が終わるころには、いろいろと石巻焼そばについて知ることができました。
- 焼く前から麺が茶色(二度蒸しするから)
- 魚介だしをたっぷりかけて焼いて食べる
- 後がけでソースをかけて味を変えて食べる
味はシンプルかつダシがきいたうまいものでした。
記念に1回食べればいいものではなく、いわゆる、食べ飽きないタイプの麺料理です。
酒田のラーメンもそうですが、食べ飽きないっていうのは、長く続いていくための条件ですよね。
震災で全て流されて
島金商店は石巻に製麺工場があり、東日本大震災で工場が全て流されてしまいました。
自分の場合はコンピューターを使ったものづくり(目に見えないデジタルデータ)を作る仕事をしているので、物理的に「全て失う」ということが、自分ではなかなか想像できません。
(生産するために必要なものを全て失うということなので、「突然コンピューターもソフトも使用できない状態」ということに置き換えてみましたが、あまりしっくりきません)
ただ、会社を経営していて想像できることは、今後の売上が0になる…ということと、再開するにも金が要るということです。
そして、生産できなくなるということは、他に生産できるところに得意先を奪われる可能性がある…ということです。
得意先もライバルも、お互い商売ですから仕方のないことですが、経営者としてはとても辛くて不安になる部分です。
※実際に知り合いのお店では、東北太平洋側から仕入れていた食材が入ってこなくなったため、(仕方なく)西日本の会社から仕入れるように切り替えたと聞きました。
待ってもらえる存在か
島金商店の島社長は「必ず再会します」と言ってお店を周ったそうです。
そして、3ヶ月後には仮設工場を建てて小規模ながらも生産を再開、実際にお店・スーパー・一般のお客さんも再会を待っていてくれて、他に切り替えたところが無かったという話が、とてもいい話で感動的でした。
聞いただけの自分がものすごい感動しましたから、島社長ご本人にとってはどれほどのものだったか…と。
この「待つ」ということって島金商店さんだけでなく、お店やスーパーにとってもチャレンジです。深い商売をしてきた、お互いの関係だからこその話だと思います。
自分たちもこれから仕事を続けていきますが、待ってもらえる存在になるのか・ならないのか、島社長の話を聞いて考えた日でした。
島金商店さんのストーリーはこちら「経営コラム 石巻焼きそばを全国へ」にも掲載されています。
2013年の春に最新設備の工場を建設し、多くの商品が生産できるようになったそうです。